公務員試験「社会人採用」専門予備校Gravityです。
この記事では、特別区受験生に向けて、取組・政策などの調べ方を紹介します。
もし、あなたが、
「論文や面接で使えるネタを簡単に手に入れたい」
「他の受験生に後れをとりたくない」
「効率的に試験対策を進めたい」
そう思っている場合には、以下の17個の方法について確認しておくとよいでしょう。
どのような方法があるのかを知っているだけでも、ほかの受験生に差をつけられます。
ただ、最初に注意事項があります。
それは、今から紹介するものすべてを活用する必要はないということです。
基本的には、17個のうちの「最初の5つ」を活用すれば十分だと思います。
あくまで、今から紹介するものについては「こういうものがあるのか」と全体像の把握として見てください。
そして、そこから自分の中で必要なものを取捨選択していただければと思います。
それでは、17個の方法を解説していきます。
なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。
目次(クリックでジャンプします)
(1)特別区職員ハンドブック
1つ目は、「特別区職員ハンドブック」です。
これは受験生の「王道」とも言える教材です。
この「特別区職員ハンドブック」というのは、特別区の若手職員が内部での昇任試験への勉強などで利用する職員向けの書籍になります。
この1冊に特別区に関する情報がギュッと詰め込まれていますので、受験生であれば1冊は持っておいてよいでしょう。
ただ、700ページ以上のボリュームがありますので、全部の内容を覚える必要はありません。
興味があるところだけでも読んでおくとよいでしょう。
ちなみに、こちらの特別区ハンドブックは、2年に1回の発売となっておりますので、必ず最新版を購入するようにしてください。
購入できる場所は、現時点では、東京・飯田橋駅近くの区政会館、もしくは、東京都庁の中にある書店の2か所となっております。
また、オンラインで購入することもできます。
(2)区報
情報収集の方法2つ目は、「区報」です。
区報とは、各区が毎月発行している広報紙になります。
千代田区であれば「広報千代田」、江戸川区であれば「広報えどがわ」など、各区によって名称が異なるのですが、全ての区が毎月必ず広報紙を発行しています。
区報を読むと、最新の取組や各区のイベントなど様々な情報を手にすることができます。
ぜひ、受験生は、自分の志望区の区報を毎月必ず読むことを習慣にしていきましょう。
(3)総合計画(基本構想)
3つ目は、「総合計画(基本構想)」です。
特別区では各区が、今後5年間や10年間といった長期間の計画、いわゆる「総合計画(基本構想)」を作成し公表しています。
いわゆる民間企業における「中期経営計画」のようなものです。
この総合計画が各区役所での長期的指針であり、この計画を頂点としてさまざまな政策が決定していきますので、受験生は必ず総合計画を見ておきましょう。
なお、面接試験では過去に「総合計画を読んだことはあるか」と聞かれた受験生もいました。
ただ、この総合計画を読むにあたって注意点があります。
それは、めちゃくちゃ分厚い・ボリュームが多すぎるということです。
しかも、内容はあまりおもしろくない。本気ですべてを読もうとすると発狂します。
このため、総合計画はすべてのページを読むのではなく、興味のある政策や関心のあるテーマからつまみぐいで読んでいきましょう。
(4)個別計画
4つ目は、「個別計画」です
「個別計画」とは、先ほど取り上げた3つ目の「総合計画」の実現に向けて、さらに政策テーマごとに作成された計画となります。
つまり、特別区においては、頂点に「総合計画」があり、その下に無数の「個別計画」があるという構造です。
例えば、防災に関しては「地域防災計画」、子育てについては「子育て支援計画」、地域経済に関しては「産業振興計画」、まちづくりに関しては「都市計画マスタープラン」などがあります。
このように、特別区では、政策テーマごとに個別計画を策定していますので、自身が興味のある政策テーマについては、関連する個別計画を必ず読んでおきましょう。
こちらについても、面接試験で「防災に興味がある」という受験生に対して「地域防災計画を読んだか」や、「健康づくりに取り組みたいです」という受験生に対して「健康増進計画を読んだ感想を教えて」と面接官からツッコミが入ることがありました。
面接試験に向けても、関心のあるテーマについては、個別計画を読んでおきましょう。
(5)各種説明会
5つ目は、「各種説明会」です。
特別区では、人事委員会が毎年、採用説明会や業務説明会などを実施しています。
また、各区でもそれぞれ採用に関する説明会やイベントを個別に実施しております。
現役職員のリアルな声を聴き、最新の情報を得るためにも、特別区で実施される採用関連のイベントにはできるだけ参加しておきましょう。
一方、社会人の場合には「土日も仕事で参加できない」「育児があって大変」という方もいるでしょう。
ここで便利なのが、オンライン説明会です。オンライン説明会であれば、自宅から参加ができます。
また、特別区人事委員会の公式サイトでは、昨年の説明会の動画が一部公開されていますので、過去のアーカイブ動画を見ると参考になるでしょう。
以上が、特別区の受験に当たっての情報収集の方法5点となりますが、基本的にはこの5つを活用すれば十分だと思います。
まずは、あちこちに手を広げずに、この5つを活用していきましょう。
ここからは、参考情報として、その他の情報収集の方法をお伝えしていきます。
繰り返しますが、あくまでここからは参考情報ですので、今から述べるものをすべて活用しなさいということではありませんのでご注意ください。
あくまで興味があるものがあれば、一部をつまみぐいで活用していただきたいと思います。
それでは、残り12個の方法を以下で紹介していきます。
(6)プレスリリース
6つ目は、「プレスリリース」です
プレスリリースとは、各区がメディア(報道機関)に向けて区政の最新情報をホームページで公開しているものになります。
こちらは公式サイトから誰でも見ることができます。
メディア(報道機関)に向けた情報となりますので、ありきたりな情報ではなく新たな政策や珍しいイベントなど貴重な情報を発信していますので、受験生にも非常に参考になります。
自分の志望区に関して、「○○区 プレスリリース」と検索してみてください。
※一部の区では、プレスリリースを公表していない区もあります。
(7)特別区調査研究機構HP
7つ目は、「特別区調査研究機構のホームページ」です。
特別区調査研究機構は、特別区長会が設置した研究機関となります。
ここでは特別区が抱える課題に対する研究が行われており、研究テーマや研究内容が公式サイトで公開されています。
このサイトを見ると、特別区が現在抱えている課題を把握することができます。
また、研究テーマとなっている課題が、特別区の論文試験で実際に出題されたということもありますので、論文試験の出題テーマを予測する際にも役立ちます。
ちなみに、特別区調査研究機構のYouTubeチャンネルがありますので、興味がある方は見てみるとよいでしょう。
(8)都政新報
8つ目は、「都政新報」です。
「都政新報」とは、東京都庁や特別区の話題に特化した業界新聞になります。1週間に2回の発行であり、都庁や特別区の最新の話題が記事としてまとめられています。
私が特別区職員だったときは、先輩や上司も都政新報を購読していました。
また、私の場合には現在も特別区受験のプロ講師として都政新報を読み込んで勉強しております。
都政新報は誰でも購読できますし、図書館に設置されているケースも多いので、ぜひご覧になってみてください。
(9)情報コーナー
9個目は、「情報コーナー」です。
各区の区役所には、各種の計画や行政資料を自由に閲覧できる「情報コーナー」があります。
各区によって名称が少し異なります。
豊島区であれば「行政情報コーナー」という名称で、荒川区であれば「情報提供コーナー」という名称です。
ここで自由に資料を読んだり、コピーをしたりすることができます。
また、区によっては、資料を図書館のように借りることもできます。
区役所見学などをした際には、情報コーナーを見学してみるとよいでしょう。
(10)23区統計情報
10個目は、「23区統計情報」です。
特別区協議会という組織があり、特別区協議会のホームページの中に「23区統計情報」が掲載されています。
ここでは各区の人口や高齢化率、外国人住民の数など各種統計データが公表されています。
論文対策などで具体的なデータを知りたい場合には、活用するのがよいでしょう。
(11)基本テキスト
11個目は、「基本テキスト」です。
特別区協議会のホームページの中で「基本テキスト」が掲載されています。
「基本テキスト」では、「特別区と市役所の違い」や「東京都と特別区の役割分担」など、特別区の基本的な知識がわかりやすく解説されていますので、面接試験前などに読んでおくとよいでしょう。
(12)各区のYouTubeチャンネル
12個目は、「各区のYouTubeチャンネル」です。
近年、各区が積極的に情報発信をしています。
例えば、港区などは、区長の記者会見、区の最新ニュース、区のプロモーション動画などを配信しており、紙媒体の資料よりも分かりやすい形で情報発信をしています。
面接試験では、「区のSNSやYouTubeを見たことはあるか」と聞かれた受験生もいます。
自分が志望する区のYouTubeチャンネルは見ておいたほうがよいでしょう。
(13)東京23区・横断検索
13個目は、「東京23区・横断検索」です。
これは、23区全ての公式サイトを対象に一括でまとめて検索ができる、非常に便利な機能になります。
例えば、「採用イベント」などと検索をすると、各区の採用イベントに関するページが表示されますので、どの区がどのようなイベントを行う予定なのかまとめて見ることができます。
そして、23区まとめての一括検索だけではなく、例えば、「渋谷区と目黒区だけ」を対象とした検索など、検索対象とする区を自由に選択することもできます。
(14)教育だより
14個目は、「教育だより」です。
各区の教育委員会では、年3回~4回程度で「教育だより」を発行しています。
ここでは、教育のデジタル化や学校給食の無償化といった教育に関する新たな取組などの紹介がされています。
教育分野に興味のある受験生は読んでみてもよいでしょう。
(15)議会だより
15個目は、「議会だより」です。
各区の区議会では、「議会だより」を発行しています。
ここでは、各区が抱える最新の政策課題の内容や議論の内容などを知ることができます。
特に、議員からの質問に区役所側が回答する一般質問の内容が「Q&A」でまとめられており、区の課題と今後の方針を分かりやすく把握することができます。
ただ、これは非常にマニアックな資料ですので、参考程度に紹介させていただきます。
(16)区政会館だより
16個目は、「区政会館だより」です。
これは、特別区協議会が発行している冊子で、「23区が共同して行う事務に関する広報誌」という位置づけになっています。
基本的に各区役所への入庁を希望する受験生は読む必要はありません。
一方で、特別区人事・厚生事務組合、清掃一部事務組合、競馬組合の各組合での最新の取組が紹介されることが多い冊子ですので、組合志望者であれば目を通しておいてもよいでしょう。
(17)One23(ワンツースリー)
17個目は、東京23区情報誌「One23(ワンツースリー)」です。
これは、「東京23区が、見える。わかる。」というコンセプトでの情報誌となります。
各区の行事やイベント、歴史や文化などが紹介されていますので、どちらかというと、最終合格後の区面接対策として街めぐりや地域散策をする際に、参考にしてみるのがよいでしょう。
最後に(注意事項)
以上が、特別区対策「情報収集の方法17選」となります。
もう一度言いますが、本日紹介した17個の方法すべてを活用する必要はありません。
基本的には、最初に紹介した「特別区職員ハンドブック・区報・総合計画・個別計画・採用説明会」の5つを活用することで、試験対策に必要な情報の多くを網羅できます。
残りの方法については、興味があれば目的や必要に応じて活用してみてください。
このほかにも、Gravityでは、特別区経験者採用試験への対策に役立つ情報をYouTubeでも発信していますので、ぜひ、ご覧になってください。
◆YouTubeで情報発信中!!
【最終更新日】2024-04-02
⇩無料LINE登録で有益情報をGetしよう!!⇩
↓↓↓ 登録特典をプレゼント中 ↓↓↓